A letter from SANU vol.59|春の訪れと、新しい体験のはじまり
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A letter from SANU vol.59|春の訪れと、新しい体験のはじまり

本記事では、「A letter from SANU vol.59(2026年4月16日配信)」のバックナンバーを掲載しています。

季節がめぐり、光のやわらかさに春の気配を感じる頃となりました。まだ肌寒い日も続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

ひんやりとした空気のなかに、やさしさを含んだ春の風。草木が芽吹き、生命がゆっくりと目を覚ましていくような気配に触れるたび、自然の息づかいを感じて心がほどけていきます。

芽生えの季節に寄り添いながら、今月もいくつかの取り組みをお届けします。


WONDER'S PATH

vol.5 花の季節に腰をおろす

おままごとが大好きだった子どもの頃、道ばたに咲く花は、遊びの世界を彩るたいせつな素材でした。小さなお皿に盛られた"おかず"になったり、花びらだけを集めて"ごはん"にしてみたり。あの頃の私は、花を〈何かに見立てる素材〉として身近な遊び相手のように感じていたようです。 

おままごとの食卓はいつも華やかでした。白や黄色、青にピンク、似ている色の中でもわずかに濃淡がある。思い返すと、あの花びらの色ひとつひとつが、春の記憶をこんなにも鮮やかにしているのかもしれません。

大人になった今でも、道を歩きながらふと足を止めて、しゃがみ込んでみることがあります。子どもの頃と同じ目線で、地面に近いところまで。でも、今見えてくるものはあの頃とはすこし違っています。花の色、葉のかたち、茎のしなり、その後ろで静かに呼吸をしている土や風。かすかな匂い、小さな虫たちの動き。──季節が変わるたび、世界はこんなにも繊細に姿を変えていたのだと、ようやくわかってきた気がします。

気づかなかった世界が、自分の中で静かに輪郭を持ち始める。

そんな瞬間が積み重なると、不思議と気持ちが軽くなっていくのを感じます。自然がこれだけ変化しているように、自分の中にもまだ知らない変化が訪れるのではないか──そんな予感がするのです。

次に拠点を訪れたとき、花や土や風がどんな表情を見せてくれるのか。
春の入り口に立ちながら、私自身も少しだけ、これからの自分にワクワクしています。

Text by Shuko Iwata
リジェネラティブ推進室


NOW IN PROGRESS

今、進行中のホットトピックス

SANU MAKERS GALLERY、新横浜にオープン。

東京では例年より少し桜のピークが早まった3月の終わりに、私たちは新しい場所を開きました。新横浜に誕生した〈SANU MAKERS GALLERY〉は、SANUが生み出す建築とものづくりの思想を、実際に体感していただくための空間です。その中心にあるのは、新建築モデル〈HIKE〉の実物大モックアップ。図面やCGでは伝えきれない、素材の質感、光の落ち方、空間の広がり。そういったものをぜひみなさんの身体感覚で確かめていただきたいという思いから生まれました。 

ギャラリーでは、建築家・加藤匡毅さんによるスケッチや模型、素材サンプルとともに、〈HIKE〉が生まれるまでの思考の軌跡も公開しています。完成した建築だけではなく、試行錯誤の痕跡や、軽井沢という土地と対話しながら形が育っていく過程そのものも、展示の一部としました。Open Dayのイベントでは、浅間石の周りを夢中で駆け回ったり、建築模型をキラキラした目で眺める子どもたちの姿があって、なんだかこちらまで嬉しくなってしまいました。 

そして、入り口に吊るされた大きな5枚の写真。実はそれぞれに、表と裏があります。〈HIKE〉のモックアップの窓から見える面に映るのは、すべて実際に軽井沢で撮影した景色。新横浜の倉庫の中で、浅間山から吹き下ろす風がふと頬をかすめるような感覚を楽しんでいただければ何よりです。

会期は2026年夏頃まで。ご来場(Co-Owners 個別相談)は予約制です。

ご予約はこちら

Text by Yurie Koga
マーケティング・ブランディンググループ


NEWS

SANUからのお知らせ

1. SANU 2nd Home 奄美大島1st / MON 奄美大島にご宿泊の方を対象に、LEXUSのBEV〈電気自動車〉をご利用いただけるプランを開始しました。

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2. SANU初となる建築ギャラリー「SANU MAKERS GALLERY」を、3月28日(土)に新横浜にオープンしました。2026年2月に発表したオリジナル建築シリーズ第6弾「HIKE」の実物大モックアップや、建築家によるスケッチ、模型、マテリアルなど、完成に至るまでの過程もご覧いただけます。

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3. 那須2nd / 3rdの樹林地に、ヤマネの巣箱を設置しました。森に暮らす生きものたちとの関係を育む取り組みとして、これから巣の様子を見守っていきます。

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4. FERN八ヶ岳の中庭に、コゲラの巣箱を設置しました。彼らが安心して巣づくりできる環境を整え、建物を守りながら自然との共生を目指しています。

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​​5. 各自治体における宿泊税の導入に伴い、2026年6月より該当エリアの拠点にて、法令に基づき宿泊税を徴収いたします。

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EDITOR’S NOTE

編集後記

今号のWONDER'S PATHを読みながら、先月訪れた奄美大島の森のことをふと思い出していました。

奄美大島といえばマリンアクティビティが有名ですが、生物多様性を理由に2021年に世界自然遺産に登録されたのは、むしろ陸地をメインとするエリアです。

地元のガイドの方に連れられて金作原の森を歩いていると、樹齢150年を超える大木の前で彼が静かに手を合わせ、とあることわざを教えてくれました。「水や山うかげ、人や世間うかげ」——水は山の恵み、人は世間、つまり支え合いの恵みによって生きている、という意味だそうです。自然を尊び、おおらかに生きる奄美の人々を象徴するようで、なんだかずっと心に残っています。

森に入れば、奄美大島でしか出会えない希少な植物や鳥、動物たちがいます。その豊かさは、古くから島に息づく自然への敬意と、認定エコツアーガイドの活動や島の人々の学び、数多くの地道な保全の努力によって、今も守られています。 

5月1日、SANU 2nd Home 奄美大島1stがオープンします。海だけでなく、ぜひ森にも足を踏み入れてみてください。地元の方に、たくさんの話を聞いてみてください。きっと、自然と共に生きる哲学の一端が見えてくるはずです。

Text by Hinako Yoshimi
ワンダー推進室

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