本記事では、「A letter from SANU vol.62(2026年7月15日配信)」のバックナンバーを掲載しています。
木漏れ日がいっそうまぶしくなり、夏の盛りへと向かう頃となりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
暦の上では、7月は「温風至(あつかぜいたる)」 - 暖かい風が吹き始める頃 - から、「蓮始開(はすはじめてひらく)」 - 蓮の花が咲き始める頃 - へと移り変わるのだそうです。名前だけ聞くと難しそうですが、意味を知るとなんだか季節がぐっと近くに感じられませんか。
そんな自然からの小さな知らせに耳を澄ませながら、今月もこの夏をより豊かに楽しむための取り組みやコラムをお届けします。
WONDER'S PATH
vol.8 君が食べる、私も食べる
蝶と一口に言っても、種類によって幼虫の頃に食べる植物が全く異なることを知っていますか?例えば、菜の花畑でよく見かけるモンシロチョウ。アブラナ科の植物に卵を産み、幼虫はその葉を食べて育ちます。キャベツも同じ仲間なので、買ってきたキャベツから青虫があらわれて驚いた経験がある人もいるかもしれません。一方で、黄色やオレンジ、黒の羽が印象的なアゲハチョウは、ミカンやレモン、山椒などに卵を産み、それらを食べます。
私が東京に住んでいた20代の頃、アパートのベランダで山椒を育てていたことがあります。「夏になったらお豆腐の薬味に添えよう」と楽しみにしていたのですが、気がつくと葉にはアゲハチョウの卵が。やがて幼虫がかえり、山椒の葉はすっかり食べ尽くされてしまいました。でも、だんだんと大きくなっていく幼虫を眺める時間は、一人暮らしの小さなアパートでの、束の間の癒しにもなっていたのです。
実は、SANU 2nd Homeの拠点にも山椒はよく自生しています。若芽を摘めば、爽やかで鮮烈な香りがふわりと漂い、部屋へ持ち帰って料理に添えれば、その季節ならではの味わいも楽しめます。
お目当ての木や葉に虫がついている様子を見かけたとき、つい驚いてしまうかもしれません。けれど、それは自然の中ではごく当たり前のことで、虫にとっても大切な食べ物です。
君が食べる。私も食べる。同じ食べ物を好んで食べているのだと考えてみると、私たちも自然の一部なのだと改めて実感します。自然界の仲間と食べ物を分かち合う気持ちで、ぜひ山椒やミカンの葉を見つけたら、すこし捲ってみてください。
Text by Shuko Iwata
リジェネラティブ推進室
NOW IN PROGRESS
次の滞在をもっと豊かに
自然をもっと楽しむためのヒントを、SANU MAGAZINEからお届けします。

📖この夏、なにして遊ぶ?
八ヶ岳・那須・館山など、各拠点で楽しめる夏のアクティビティを特集しています。
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📖みちくさ探訪 ― 家族と奄美大島
新拠点・奄美大島を家族でめぐる、おすすめスポットやモデルコースをご紹介しています。
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📖摘んで、食卓へ。Edible Garden(エディブルガーデン)
八ヶ岳2nd / 八ヶ岳3rd / 館山1stに誕生したエディブルガーデンの楽しみ方や、摘みたてハーブを使ったかんたんレシピをご紹介しています。
NEWS
SANUからのお知らせ
1. エリア・拠点ページをリニューアルしました。部屋ごとの間取りや景観、設備、付帯サービスまで、滞在のイメージがより伝わるページへと刷新しました。
2. 今年で5周年を迎えるSANU 2nd Home 八ヶ岳1st(103号棟)をリニューアル。床材は、メンテナンス性を高めながら環境にも配慮した「マーモリウム」へ張り替え、外壁はあく抜きと再塗装を施し、木の風合いに馴染むグレイカラーになりました。
3. SANU 2nd Home 八ヶ岳3rdで、ミミズコンポストの運用を開始しました。 生ゴミをミミズの力で土へ還す循環の仕組みです。滞在中に出た生ゴミは、コンポストに入れて土と混ぜてください。
4. SANU 2nd Home 八ヶ岳2nd / 八ヶ岳3rd / 館山1stで、エディブルガーデンの運用を開始しました。滞在中は自由に収穫して、季節の香りや味わいを食卓へ取り入れてみてください。
5. Nebulaプロジェクターを導入している全ての拠点に、使い方カードを設置しました。操作方法や注意点をまとめていますので、ご利用の際はぜひご活用ください。
6. 2026年7月13日(月)より、館山1st、軽井沢2nd、北軽井沢2nd、山中湖1stで共用EV充電器(1滞在あたり税込1,650円)をご利用いただけるようになりました。対象拠点をご予約いただくと、予約詳細画面から利用予約ができます。
EDITOR’S NOTE
編集後記
今月のコラムでは、蝶の幼虫と人間である自分が同じものを好んで食べているという事象について、一見不思議だと思ったけれど、よく考えたら自然界に生きるもの同士なのだから当たり前だ、というエピソードがありました。食の生産や食物連鎖というのは、ある意味私たちがもっとも自然を身近に感じられる営みのひとつなのではないかと、最近よく考えます。
以前の編集後記でもお話しした個人的な家庭菜園の試みは無事軌道に乗り、最近はきゅうりやナスといった夏野菜が元気に育っています。野菜やハーブを育てていると、太陽や雨、気温の変化がぐっと自分ごとになる感覚があります。さらに最近始めた釣りでは、生きている魚と知恵比べをして捕まえ、自分の手で捌き、調理して食べる。その工程を経るたびに、生命や食物連鎖と自分との距離が急激に近づいて少しだけ怖いような気持ちにさえなり、それゆえか、少しも無駄にせず最後まで責任を持っていただきたいという思いが何倍にも強くなりました。
7月、そろそろ本格的な夏が到来しますね。自然の恵みも楽しさも、四季折々。食いしんぼうな私はやはり食から四季の移ろいを感じることが多いですが、皆さんは何で季節を感じますか?
それでは、また次回のニュースレターでお会いできるのを楽しみにしています。
Text by Hinako Yoshimi
ワンダー推進室